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蔡さん個展に学生ら参加 11日から横浜美術館

カルチャー | 神奈川新聞 | 2015年7月6日(月) 03:00

火薬で焼成させたテラコッタ作品をのぞきこむ蔡國強さん(前列中央)と横浜美術大の学生ら=横浜美術館
火薬で焼成させたテラコッタ作品をのぞきこむ蔡國強さん(前列中央)と横浜美術大の学生ら=横浜美術館

 世界的に活躍中の現代美術家・蔡國強(さい・こっきょう)さんが、横浜の大学生らと共同で作品制作を進めている。横浜美術館で7月11日から始まる個展「蔡國強展:帰去来」に向けたもので、学生たちは一流の芸術家との交流に熱心に取り組んでいる。

 蔡さんは1957年、中国生まれ。86年から95年まで日本に滞在して筑波大で学んだ。現在はニューヨークを拠点に活動。「火薬のアーティスト」とも呼ばれ、2008年の北京オリンピック開会式での花火の演出などが注目された。

 蔡さんの作品世界の成り立ちには、作品を展示する土地の人々と制作過程から関わることが欠かせないという。そこで今回は、横浜にキャンパスを構える横浜美術大(青葉区)と東京芸大大学院(中区)の学生たちに声が掛かった。


 横浜美大の学生たち延べ約60人が取り組んでいるのは、約600個の朝顔の花や葉をつなぎ合わせる巨大なインスタレーション。朝顔はテラコッタで一つ一つ手作りしてきた。6月21日には同館のグランドギャラリーで、つなぎ合わせる前の朝顔をれんがの囲いの中に並べて火薬で焼き色を付け、焼き締める作業を行った。

 同大4年の高橋ひかりさんは「火薬を使う作品にはめったに関われないので、いい経験になった。蔡さんが気さくな方で驚いた」と参加した感想を話した。

 学生たちを指導している同大の森山貴之准教授は「大学の中にいると、社会とアートが結びつく場に出ることがなかなかできないので、貴重な機会だ。今回のように国際的なアーティストと交流できる場が、地元の連携を生かして増えればいい」と今後の活動にも期待している。

 制作の様子は、東京芸大大学院映像研究科の桂英史研究室が撮影。ドキュメンタリー映像として展覧会会場で披露される。

 
 
 

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