秦野市制60周年を記念して、同市出身で俳優、歌手の吉田栄作さん(46)が、市民公募などで作られた秦野のイメージソング「With you ありがとう」をボランティアでレコーディングし、そのCDが7月から販売されることになった。吉田さんは「『自分のふるさとのために』と起こした初めてのアクション」と語り、地元への強い思いをアピールした。
この曲は10年前の市制50周年の記念歌として、市民公募による作詞とともに、音楽家の西澤健治さんが作曲を手掛けて完成。市内の小中学校で歌い継がれているほか、市役所内でも時報のメロディーとして使われている。
今回、市制60周年記念市民企画事業として同曲を市内各地で歌っているリレーコンサートの実行委員会(斎藤裕太委員長)が、今年1月に吉田さんに協力を求めたところ、曲を聴いた吉田さんが快諾。市内の企業が資金を提供した。
CDは2千枚を制作。1枚千円で、市観光協会などで15日から販売される。曲はもともと手話表現付きで作られ、4月から手話の普及を目的とした県手話言語条例が施行されたことから、CD販売による収益全体は県聴覚障害者協会に寄付されるという。
記者会見した吉田さんは「とても素晴らしい歌詞で、生きていること、生かされていることに感謝する気持ちになる。自分の個性が出るようにアレンジし、秦野から発信して全国的な歌になればいいなという思いで歌った」と話していた。