コーラスでスイング。川崎市高津区内で活動を続けている市民のジャズコーラスグループ「グルーヴィー・シンガーズ」が、結成から1年を迎えた。10月には初の自主コンサート開催が決定。メンバーは新たな目標に向けて練習を重ね、老若男女のハーモニーに磨きを掛けている。
「お互いのリズムを聴き合って。一拍一拍を大事にしましょう」。講師を務めるジャズピアニストの岩崎佳子さん(58)が優しくアドバイスする。練習に集まったメンバー16人は、楽譜に目を落としながらも、体を揺らしてスイングを楽しむ。
2011年から毎年、世界三大ジャズフェスティバルの一つ「モントルー・ジャズ・フェスティバル」の日本版が開かれるなど、ジャズが根付きつつある川崎。グルーヴィー・シンガーズは、市内にいくつかあるジャズグループに所属していたメンバーが中心になって昨年結成した。
1年でメンバーは25人に増え、楽しむことをモットーに月3回の練習を重ねている。メンバーが歌いたいナンバーを岩崎さんが混声コーラス用に編曲し、レパートリーは「ムーン・リバー」や「スマイル」など20曲近く。練習日以外でも聞き込めるようパートごとのCDも作った。
岩崎さんは「ジャズの名曲はどれもハーモニーがきれい。コーラスにすると、歌詞の素晴らしさにもあらためて気づく」。メンバーの男性(64)も「映画やCMで耳にしたことがある曲が多く、英語が分からなかったり音程が取れなかったりしても、気軽に口ずさめる」と、その魅力にのめり込む。
10月には区内にある150人規模のホールで初コンサートを開くことが決まった。「1年やってきて、さらなるレベルアップの時期を迎えている。お客さんに楽しんでもらえるよう頑張りたい」と同男性。初ステージに向け、メンバーの熱は高まるばかりだ。
グルーヴィー・シンガーズは、メンバーも募集している。