
1998年に33歳で死去した横須賀出身のギタリストhideさんのフィルムライブが命日の2日に、クラブチッタ(川崎市川崎区)であった。ステージでは23日から全国上映されるhideさん初のドキュメンタリー映画「JUNK STORY」の映像を公開した。メガホンを取った佐藤太監督は「hideさんの人間性や音楽性が何年経っても色あせないというのはなぜかというところから撮影を始めました。(X JAPANの)YOSHIKIさんなどゆかりの人と会う中で、その答えが出ました。映画はhideさんを中心とした群像劇と思って見て欲しい」とPRした。県内はイオンシネマ港北ニュータウン(横浜市都筑区)など3カ所で見ることができる。
125分の映画は、hideさんが残した約1000時間の映像、さらに佐藤監督がhideさんの実弟の松本裕士さん、同じ県内出身のロックバンド「LUNA SEA」のJらに聞いたエピソードをまとめたもの。映像の中でYOSHIKIは「今の自分がいるのはhideのおかげなんで。hideという物語。Xという物語はまだ進行形なんじゃないかな」と涙声で告白している。ナレーションはhideさんのファンを公言している俳優の塚本高史が担当した。
hideさんのバンド「hide with Spread Beaver」のメンバーとしても活動したプロデューサーのI.N.A.(イナ)は「映画は涙をこらえられず、すすり泣きながら見ました。エピソードを話しているとき、みんなが楽しそうだったのが良かった。自分自身はこの映画を通して、(hideさんへの)気持ちを掘り下げてもらったように思います。素晴らしい映画なので、ぜひ劇場に足を運んで」と呼びかけた。
hideさんはロックバンド「X JAPAN」のギタリストとして1989年にデビュー(当時のバンド名はX)。「紅」「Rusty Nail」「ENDLESS RAIN」など発表した多くの楽曲はいまも愛され続けている。
フィルムライブでは、「ピンクスパイダー」「ever free」など自身のバンドの楽曲を中心に19曲を披露。1998年5月2日に空に旅立ってから、17回目の春をともに過ごそうと約2000人が集まり声援を送った。【西村綾乃】








