
ブレークが期待されるアーティスト17組が一堂に会したイベント「Coming Next 2015」が15日、東京・NHKホールで行われた。ステージには昨年仏・パリで行われた「JAPAN EXPO」で4000人の観客を集めた「和楽器バンド」、大学の“就職活動敗戦者”を中心に結成したという「キュウソネコカミ」など17組がずらり。ジャンルもレーベルも超えた白熱のライブで、ファンを魅了した。
飛ぶ鳥を落とす勢いでファンを拡大しているのは、県内出身の相原まりさん(15)が所属するアイドルユニット「乙女新党」。グループは、「どこのクラスにもいそうな、“2軍”の女の子たちの集まり」だが、マニフェストをもじった“乙女ニフェスト”では、「わたしたちが日本を元気にします!…できる範囲で」と公約を掲げ活動している。相原と、2012年12月の結成当初から党を盛り上げている田尻あやめ(16)に“党の魅力”を聞いた。
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乙女新党は、バラエティー番組の企画をきっかけに4人組アイドルグループとして誕生し、メンバーの卒業や加入を経て2014年夏に現体制になった。テレビアニメ「愛・天地無用!」のエンディングに起用されたシングル「ビバ!乙女の大冒険っ!!」は、オリコンデイリーランキングで9位(2014年11月25日付)を記録。15日の公演ではファンが、メンバーのイメージカラーを示すピンクや、赤、緑などのペンライトを揺らし、声援を送った。
田尻は、「4人から6人組になったばかりのころは、どうなっちゃうのか不安でした。でも交流イベントで出会った方に『6人になって、パフォーマンスがパワフルになったね』ってほめてもらえたことが支えになりました」と心境を告白した。3000人以上を集客する大ホールに立つのは今回が初めてだったが、「練習の成果を出したい」と奮起。自身のファンを表す“黄色”のペンライトを持った人を見ると元気になると顔をほころばせた。応援してくれるファンの思いに応えたいと、撮影会や握手会では、異色の“肩たたき会”も実地している。元気がウリの田尻は、張り切りすぎて「『力が強いよ』って言われることもあるんですよね」と肩をすくめた。
昨夏加入した相原は、見ていた側から見られる側へと大きく転身。今回は「次の世代に見せたいアーティスト」に名を連ねた。取り巻く環境の変化に戸惑いながらも、「期待を裏切らないよう、歌も踊りも頑張る」と話す瞳に、力がみなぎっている。イメージカラーは「青」。色の意味を調べたという真面目さは、自他ともに認めるところ。「話しにオチがないところが“2軍”」と苦笑いし、「6人それぞれ違った魅力を持っているので、見てみたら『1人は応援したい!』という人がいるはず。ぜひ党員(ファンのこと)になって」と呼びかけた。
クラスメートがあこがれる“1軍”女子ではないが、2軍が持つ底力を武器に1万人を収容する「日本武道館でコンサートを開くことが目標だ。田尻は武道館での単独公演を目指し活動し、昨年5月に夢をかなえたアイドルユニット「でんぱ組.inc」のステージに足を運び、「ここに立ちたいという思いが強くなった」と気を引き締めた。
党員をひとりでも増やすべく3月8日からは、宮城・仙台を拠点に活躍する3人組アイドルグループ「Party Rockets」とコラボレーションしたツアーを全国4カ所で展開。ツアーでは互いのメンバーをシャッフルして披露する楽曲や、新生・乙女新党の「ビバ!乙女の大冒険っ!!」、Party Rocketsの「弾丸ハイジャンプ」ほか、9名で展開する楽曲もあるなど特別企画が盛りだくさんだ。相原は「乙女新党はかわいい、Party Rocketsはかっこいいイメージがあるけれど、9人でライブを行う『乙女Rockets』では、かっこいい乙女新党を見せられるはず。ぜひ遊びに来て」とPRした。詳細は乙女新党公式サイト(http://otomeshinto.com/)で確認を。
【神奈川新聞】





