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“熟男”佐々木蔵之介 12月主演舞台で「奇跡を起こしたい」

カルチャー | 神奈川新聞 | 2014年11月20日(木) 13:09

12月11日に、東京・日比谷シアタークリエで上演される舞台「ロンドン版 ショーシャンクの空に」に主演する佐々木蔵之介さん
12月11日に、東京・日比谷シアタークリエで上演される舞台「ロンドン版 ショーシャンクの空に」に主演する佐々木蔵之介さん

 西島秀俊(43)、福山雅治(45)、大沢たかお(46)。笑うと目尻に沿うしわからも色気が漂う“熟男(うれだん)”たち。その筆頭株が、俳優の佐々木蔵之介(46)だ。

 テレビドラマシリーズ「ハンチョウ~警視庁安積班~」では、ちょっぴりドジな刑事に。同「医龍」では先天的な心臓病を抱えながら患者のために尽力する医者を演じた。すらりと伸びた背は182センチ。加えて小顔。見上げてあいさつした顔は、身長156センチの記者からは遠く見えたが、会話を始めると「ありません」は「あらへん」、「仲間に入れて」は「よせる(て)」などなど言葉のはしに京都弁が混じる。会話を続けている間にぐっと距離が近づき、部屋の中に佐々木さんの空気がじわじわ広がって行く、不思議な心地よさに舌を巻いた。これが熟男の威力か。

 ドラマ、映画と大忙しだが、大学時代は実家の酒蔵を継ごうと農業の道に進んだ。友だちに誘われ足を運んだ舞台に興味を持ち、人生が変わった。「チケットは基本手売り。軽音楽部の子らが『ライブがあるから来て』と言っているのを聞いたとき『かっこええなぁ』って思ってたんですよ。僕らの場合、券を売るときは『舞台があるんやけど』って仲間に言うでしょう。でもだいたいは『マイナーやな』とか言われて、興味を持ってもらえなくてね」と頭をかいた。デビュー後も、機会を見つけては上がってきた舞台だが、どこか「ずっと隅っこの方にあるなって感じてきた」という。「でもね、今回は作品の内容を知らない人でも名前くらいは聞いたことあるくらいメジャーなものやないですか。だから演劇を続けてきた僕がこの作品を演じることは、使命だよねって」。


 「知っている」作品とは、1994年に映画化された「ショーシャンクの空」のこと。原作はスティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」で、舞台は2009年にアイルランドのダブリンで初演され、同年に英ロンドンで上演、好評価を受けた。演劇の聖地で話題をさらった同作品が今冬、東京・日比谷シアタークリエ(12月11日から)に上陸し、仙台・大阪・福岡など6都市をまわっていく。

 佐々木は、無実の罪で終身刑を言い渡され刑務所に移送されたアンディ・デュフレーンを演じる。刑務所の中で最初に心を開いた相手レッド役は12歳年上のベテラン俳優・國村隼(58)、演出は今年4月に「KAAT神奈川芸術劇場」のアーティスティック・スーパーバイザーに就任した白井晃(57)が務める。「セリフに力がある」と言う佐々木。刑務所という閉鎖的な空間で揺れる心の動きを、言葉で、行間で、その肉体で、体現していくさまが見ものだ。

 「幕が開くまでどう転んでいくか分からないのが舞台の面白さ。稽古を積んで、『ここで笑かそう』と思っても(客から)リアクションが薄かったり、逆に『え、ここなん?』ってところで反応があったりする。あとね、演じていてるとき、『あ、いま会場に風が吹いたよね』『奇跡が起きたよね』って感じることがあるんですよ。もちろんやるからには、いつでもそこを目指しているけど、毎回できるわけじゃない。その瞬間を一緒に共有できるのは舞台ならではですよね」と胸を躍らせる。

 「舞台はね、映画と違って、監督の『OK!』が出て終わりじゃない。だからしんどいんです。ホンマは楽したいよ。でもね、OKが出ないことをやり続ける楽しさがあるんです」と力を込める。今年3月には、四代目市川猿之助が主演した「スーパー歌舞伎ⅠⅠ(セカンド) 空ヲ刻ム者-若き仏師の物語」で歌舞伎デビュー。伝統芸能に携わる演者、スタッフとともにした時間は「エポック的で、忘れられない宝物になった」と振り返った。“新人”ながら猿之助と手を取り新橋演舞場内を飛来するラストの見せ場は、目にした人の度肝を抜いた。

 学生時代は手売りしていたチケット。いまは自ら券を持って歩くことはないが、京都で暮らす家族は取引先などに声をかけ、手売りを続けてくれている。「歌舞伎のチケットは佐々木家一番の売り上げになったんです。演舞場に出ている間は、場内の売店でうちのお酒も置いてもらってね。家族は、『俳優になるんや』って東京に飛び出して行った僕を責めることもなく、ずっと支えてくれています。東京公演も観に来てくれますし、感謝しています。宝塚(歌劇)を観たいと言われたので、どちらが“目当て”か怪しいですけれどね。今回は総勢18名、歌舞伎に続いて男ばかりの現場です。最後の現場・福岡公演が終わったら、箱根の温泉でゆっくりしたいですね」と目を細めた。【西村綾乃】

◆「ロンドン版 ショーシャンクの空に」公演日程

 【東京】12月11日(木)~29日(月)/日比谷シアタークリエ 【仙台】2015年1月7日(水)/東京エレクトロンホール宮城 【名古屋】1月10日(土)、11日(日)/名鉄ホール 【広島】1月14日(水)/アステールプラザ 【大阪】1月16日(金)~18日(日)/森ノ宮ピロティホール 【福岡】1月20日(火)、21日(水)/キャナルシティ劇場
出演:佐々木蔵之介、國村隼、三浦涼介、板尾創路など 演出:白井晃【神奈川新聞】




佐々木蔵之介さん <ヘアメイク>西岡達也(vitamins)、<スタイリスト>勝見 宜人(Koa Hole inc.)/Katsumi Norihito(Koa Hole inc.)、【衣裳協力】Neil△Barrett/ニール・バレット・ジャパン株式会社:03-5766-8010
佐々木蔵之介さん <ヘアメイク>西岡達也(vitamins)、<スタイリスト>勝見 宜人(Koa Hole inc.)/Katsumi Norihito(Koa Hole inc.)、【衣裳協力】Neil△Barrett/ニール・バレット・ジャパン株式会社:03-5766-8010

12月11日に、東京・日比谷シアタークリエで上演される舞台「ロンドン版 ショーシャンクの空に」
12月11日に、東京・日比谷シアタークリエで上演される舞台「ロンドン版 ショーシャンクの空に」

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