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横浜・伊勢山皇大神宮、伊勢神宮から旧社殿譲り受け再建へ

カルチャー | 神奈川新聞 | 2014年11月15日(土) 03:00

伊勢山皇大神宮
伊勢山皇大神宮

横浜の総鎮守・伊勢山皇大神宮(横浜市西区、池田正宏宮司)が2020年に迎える鎮座150周年に合わせ、伊勢神宮(三重県伊勢市)から譲り受けた旧社殿を新たな本殿として再建することになった。昨年の式年遷宮を機に使われなくなったもので、池田宮司らが14日に伊勢へ出向き、事業の第一歩を踏み出した。伊勢神宮の建物が譲渡されるのは全国的に珍しく、県内は例がないという。

譲り受けた旧社殿は、かやぶき屋根で総ひのき造り。伊勢山皇大神宮の現在の本殿より一回り大きい。

19年中を目指す再建に際しては、建物全体をガスが封入された特殊なガラスで覆い、防火を図る。ガラスは電気を通すと青色に変わり、光や熱を遮るため、建物が傷まないよう保護できるという。一方で本殿の中からはガラス越しに周囲の森を見渡すことができ、日本最古の建築様式と最先端のテクノロジーが共存する建物となる。

14日には、池田宮司や吉田茂穂・県神社庁長(鶴岡八幡宮宮司)らが伊勢神宮を訪れ、高城治延神宮少宮司らに感謝の気持ちを伝えた。伊勢神宮内宮で特別参拝し、解体された古材をトラック4台に積み込んだ。池田宮司は「長年、伊勢神宮で使われた伝統ある古材をいただき、大変光栄。大切に使わせていただきたい」と話していた。

伊勢山皇大神宮は1870年、当時の県知事の具申で、伊勢神宮のお参りができる神社として現在の桜木町駅西側の高台に建立。伊勢神宮と同じ天照大神(あまてらすおおみかみ)を祭っている。

鎮座150周年の記念事業では本殿の改築と並行し、結婚式などの会場となる儀式殿と拝殿も建て替える。儀式殿は16年、拝殿は19年に完成する予定。現在の本殿は同年に解体され、宮城県石巻市の鹿島御児(かしまみこ)神社で使われる。

伊勢神宮は昨年、20年に1度、社殿や鳥居などを一新し、ご神体を新正殿に移す式年遷宮を行った。伊勢山皇大神宮は今年2月、伊勢神宮に旧社殿の拝受を申請し、このたび実現したという。

【神奈川新聞】


旧社殿の古材を譲り受けた伊勢山皇大神宮の池田正宏宮司 =伊勢神宮
旧社殿の古材を譲り受けた伊勢山皇大神宮の池田正宏宮司 =伊勢神宮
 
 

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