【ベルリン共同】ドイツ紙主催の「ウェルト文学賞」の授賞式が7日夜、今年の受賞者の作家村上春樹さん(65)が出席して、ベルリンで開かれた。村上さんは受賞スピーチで、今の世界には「民族、宗教、不寛容といった壁」があると指摘。努力すれば、壁のない自由な世界を築くことができるとして、民主化を求め大規模デモを続ける香港の若者に「このメッセージを送りたい」と表明した。
村上さんは「小説家の私にとって、壁は常に重要なモチーフ」と述べ、東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」が崩壊してから9日で25年を迎えるベルリンは、今回のスピーチにふさわしい場所だと語った。
【共同通信】