神奈川県内最大規模の公募展「第70回ハマ展」が4日、横浜市西区の横浜市民ギャラリーで始まった。70回という大きな節目を迎え、主催する横浜美術協会(續橋(つづきばし)守会長)では、会員らの作品を収めた記念作品集の発行やトークショーを行い、伝統を再認識しながら次代へ引き継ごうとしている。16日まで、入場無料。
同協会は横浜での美術振興を図る美術家らが集い、1919年に設立。当初は「横浜美術展」として、日本画家の下村観山や洋画家の岡田三郎助らが審査員となり行った。戦時中は中止を余儀なくされたが、敗戦からの精神的復興を目指し、46年に「第1回ハマ展」として復活。以来、横浜市民に親しまれてきた。
今回は、洋画、日本画、彫刻立体、写真の4部門で計630人の632点を展示。10月に移転開館したばかりの同ギャラリーの全ての展示室を使い、会員と県民から公募した創造性あふれる力作を紹介している。
70回を記念した作品集は、会場で販売している。また、特別企画として9日午後2時からチェロとハープによるミニコンサートや会員によるトークショー「ハマ展の未来を語る」を行う。同ギャラリー近くのアートスペースイワブチを第2会場に、記念企画「横浜・奄美 美の交流展」も同時開催中だ。
岩崎美代子副会長は「新しい会場で、みんな気合を入れて準備した。ぜひ見に来ていただきたい」と来場を呼びかけた。
【神奈川新聞】