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人生の節目彩る色 歴史博物館で「白絵」展 11月16日まで

カルチャー | 神奈川新聞 | 2014年10月20日(月) 03:00

残存する作品の少ない白絵屏風(京都府立総合資料館蔵)
残存する作品の少ない白絵屏風(京都府立総合資料館蔵)

婚礼や出産といった人生の節目を彩る「白」が施された造形を集めた特別展「白絵(しろえ)-祈りと寿(ことほ)ぎのかたち-」が11月16日まで、県立歴史博物館(横浜市中区)で開かれている。魔や汚れを退けるといわれる「白」に古来、人々が託した思いに着眼した珍しい企画展だ。

平安時代、出産の場は白い絹を張った屏風(びょうぶ)に囲まれ、介添えの女性たちも白装束に身を包んだ。この伝統は白地に白絵の具で松竹鶴亀を描いた屏風へと形を変え、不浄を嫌うことからあまり再利用せず処分されたという。公開されている江戸時代の「白絵屏風」は現存する数少ない作品。

公開されているのは絵画や人形、調度品など72点。白には「生まれ清まる」神聖さが宿るとされ、誕生や死を彩る特別な色だった。江戸時代の子どものお守りでもあった「犬筥(いぬばこ)」にも白絵の具が用いられ、遺体が腐り、獣に食べられ朽ちてゆく様を描いた国宝「六道絵 人道不浄相」(展示期間は11月1~16日)でも白装束が描かれている。学芸員の小井川理さんは「白絵は日本文化に確実に息づいていた技法。私たちに流れる白いものへの感性に、もう一度出合ってほしい」と話す。

月曜は休館(3日は開館)。一般900円、20歳未満、学生600円。問い合わせは同館電話045(201)0926。

【神奈川新聞】

 
 

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