
川崎の文化やスポーツなどの発展に功績のあった個人・団体に贈られる「第43回川崎市文化賞」など各賞が16日、発表された。文化賞はプロ腹話術師の城谷護さん(73)ら3人1団体が受賞し、社会功労賞は市歯科医師会会長の井田満夫さん(63)、スポーツ賞はバスケットボールチームの東芝ブレイブサンダース神奈川、今後の活躍が期待される「アゼリア輝(かがやき)賞」にはピアニストの細川千尋さん(26)ら2人と計6人2団体が選ばれた。表彰式は11月10日、市国際交流センター(中原区)で行われる。
文化賞の城谷さんは、市内の劇団「京浜協同劇団」に所属し、地域演劇の振興に貢献。数少ないプロ腹話術師としても活躍する。
元市文化財団理事長の寺尾嘉剛さん(79)は川崎信用金庫理事長時代から市の文化事業を支援。同財団理事長時代には「音楽のまち・川崎」などの文化施策推進に貢献した。
女優の奈良岡朋子さん(84)は市内に拠点を置く「劇団民藝」代表で、舞台やテレビなどで活躍。川崎・しんゆり芸術祭で毎年公演し、主演を務めている。
ボランティア団体「炉端の会」(野田滋郎代表)は、日本民家園(多摩区)の古民家を虫害や湿気から守るためにいろりで火をたき、文化財を後世に伝える活動が評価された。
社会功労賞に選ばれた井田さんは、歯科医として1975年から地域の歯科医療に尽力。保険医療の適正化や学術研究の充実を図ってきた。2009年から市歯科医師会会長を務める。
スポーツ賞の東芝は市内を活動拠点とし、ことしは全日本総合大会で優勝、ナショナルリーグ初代チャンピオンに輝いた。小学校でのスポーツ教室など地域貢献も積極的に行っている。
アゼリア輝賞を受賞した細川さんは、昭和音楽大付属ピアノアートアカデミーに所属し、数々の賞を受賞。クラシックやジャズ、作曲と幅広い活動をしている。
舞踊家の三寺郷美さん(28)は洗足学園音楽大出身で、さまざまなダンスの要素を取り入れた独自の表現方法「踊るタップ」を確立。文化庁芸術祭で新人賞受賞など活躍している。
各賞は学識経験者や副市長、教育長ら計13人で構成される選考委員会で選考された。1972年から今回までに266人・62団体が受賞している。
【神奈川新聞】





