横浜美術大(横浜市青葉区)の学生の指導で市立中学生らが作ったオリジナルの布織物「ポコス」を、大きな作品に仕上げる作業が1日、横浜美術館(西区)で行われた。完成作品は「ポコスの海」として、マークイズみなとみらい(同区)のぶらりギャラリーで2~8日に展示する。入場無料。
ポコスは、同大の学生が考案。約15センチ四方の網の九つの升目から、毛糸を詰めた古着がぽこぽこと浮き出る。ユニークな名称は、その形状に由来しているという。
同プロジェクトは開催中の現代美術の国際展「ヨコハマトリエンナーレ2014」の連携プログラム。ヨコトリのテーマである「忘却」に関連づけて、「忘れられた布」である古着に対する記憶の再生を狙って制作された。
同大のポコスプロジェクトチームが、5~7月にワークショップを開催。汐見台、旭、川和、本郷、芹が谷、上飯田、上の宮の七つの市立中学校の生徒が、自宅から持参した古着を使って制作した。参加した生徒は1200人を超える。
この日は仕上げの作業で、生徒らが作ったポコスを同大の学生らが一つにつなげた。同大クラフトデザイン研究室助教の高瀬ゆりさんは「ヨコトリに参加することで、生徒たちにも現代美術を身近に感じてほしい」と取り組みの意義を語った。問い合わせは同大電話045(962)2221。
【神奈川新聞】