
俳優や作家、ミュージシャンなど、時代を彩るさまざまなスターを描いてきた横尾忠則さん(78)の、ポートレート作品にスポットを当てた展覧会「横尾忠則肖像図鑑」が28日から、川崎市中原区の市市民ミュージアムで開かれる。夏目漱石や川端康成といった近代日本を代表する文学者の肖像シリーズなど、約600点がずらりと並ぶ。9月23日まで。
2012年にオープンした横尾さんの出身地、兵庫県にある「横尾忠則現代美術館」からの巡回展。1960年代から今日に至るまでの作品の中から、絵画を中心にイラストやポスターなどを紹介する。
このうち、岡本太郎や藤山寛美、勝新太郎ら約200人の肖像は、瀬戸内寂聴さんがさまざまな文化人との思い出をつづった新聞連載「奇縁まんだら」で挿絵として描いたもの。
忌野清志郎やビートルズといったミュージシャンのほか、家族をテーマにした作品なども並んでいる。学芸員の岩槻歩さんは「時代によって変わる作風や、繊細かつ鮮やかな色使いを見てほしい」と来場を呼び掛けている。
午前9時半~午後5時。毎週月曜休館(祝休日の場合は開館)。観覧料は一般700円、65歳以上・大学・高校生600円、中学生以下は無料。
【神奈川新聞】