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増える山岳遭難
東丹沢安全登山を 救助隊が注意呼び掛け

カルチャー | 神奈川新聞 | 2016年11月28日(月) 02:00

厚木署山岳救助隊が遭難予防を呼び掛けた=小田急線本厚木駅前
厚木署山岳救助隊が遭難予防を呼び掛けた=小田急線本厚木駅前

 東丹沢での遭難増加を受け、安全登山を心掛けてもらおうと、玄関口の厚木市内の小田急線本厚木駅前で27日、厚木署山岳救助隊が広報活動を行った。同署管内(厚木市、愛川町、清川村)では今年、遭難が8件発生し、既に昨年1年間の7件を上回った。日没時間が早くなって遭難が多発する時期に入り、改めて注意を呼び掛けた。

 遭難予防の広報活動は「交番の日」に合わせた地域安全キャンペーンの一環。ハイキングガイドを配布したり、ヘッドランプやアイゼンなどの基本装備を展示したりした。登山届の提出を増やそうと、バス停に近い駅前交番にポストを増設しており、そのPRも行った。

 管内には手軽に登れる低山が比較的多く、週末には登山口に向かうバス停にハイカーの長い列ができる。登山ブームで初心者も増加。今年は8件で15人が遭難し、うち1人が死亡、3人が重傷を負った。

 紅葉シーズンを前にした9月11日には、清川村煤ケ谷の三峰山(標高935メートル)で男女6人のグループによる遭難が起きた。

 メンバーは都内の20代から60代で、登山歴がある40代男性が引率して入山した。三峰山は初めてで、下山途中に林業用の作業道を登山道と見誤り、鳥屋待沢に迷い込んだ。安全な場所に4人を残し、リーダーら2人が助けを求めて下った先で1人が滑落、進退窮まったという。

 同救助隊は厚木市消防本部、清川村消防団とともに約40人体制で捜索を開始、午後9時前に最初の4人を発見した。全員にけがはなかったが、現場は落石の恐れもある急斜面で、ロープを張っての救助活動は翌朝まで続いた。

 同署は「地図、コンパス、ヘッドランプ、登山届なしという典型的な遭難。携帯が通じたので早期発見できた。『迷ったら引き返す、谷へ下らない』は常識でリーダーの資質も問われた。昨年は日照時間が短い2月、10~12月に半数以上の4件の遭難があり、十分な準備をしてほしい」と呼び掛けている。

 
 

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