
3月に結成5年目を迎えた5人組ロックバンドViViDが11日、東京・台場にあるZepp東京でライブを開いた。5月下旬から福岡、大阪など全国5カ所をめぐる予定だったツアーは、ドラムのKo-kiの左手関節靭帯損傷のケガにより4公演が中止になるアクシデントがあったが、2週間の安静により病状が回復。左手に持ったスティックで天をさし、健在ぶりをアピールしたKo-kiは「ただいま。ドラムをたたくことができて、とてもうれしいです。みんな心配しないで。今日はメチャクチャ飛ばすから」とあいさつ。激しく躍動するドラムの音には、思うように手を動かすことができなかった自身のくやしさを、払しょくするような強い思いが感じられた。
ステージではオリコン週間ランキングで6位を記録したデビューシングル「『夢』~ムゲンノカナタ~」(2011年)など、約2時間半で24曲を披露。ギターのRENOは、「ライブっていいですね」と求めていた場所に立った喜びを素直に語り、メンバー、ファンをぐるりと見回したギターのRYOGAは「みんなの幸せそうな顔を見て、僕も幸せ」と時間を重ね生まれた固い絆に感謝していた。
ライブで演奏を予定していた曲が全て終わっても、声を挙げ続けるファンの元に再び戻ると、ボーカルのシンは、「ぶっ倒れるまで付き合ってくれるんだろうな」と挑発。「声がつぶれるまで歌う」と気炎を上げ歌った「survive」では、集まった1200人が激しくうねり会場を熱く揺らした。
バンドは川崎市出身のKo-kiと、ベースのイヴが中心となり2009年に結成。メジャーデビュー前から、国内外でライブを行う実力派で、2012年1月には結成から3年、デビューからわずか10カ月で、日本武道館(東京都千代田区)でワンマン公演を実現させた。これは今世紀デビューしたロックバンドとして最速の快挙だった。
今後は8月上旬に米フロリダである音楽イベント「ORLANDO NERD FEST」に出演することが決定している。
【神奈川新聞】

