
山陽印刷(横浜市金沢区)は、ものづくりの工場から芸術の魅力を発信する取り組みに力を入れている。シンポジウムや工場廃材などを使った美術展を催しており、秋山桂子代表取締役社長は「工場地帯という地域性を生かし、アートを核に地区の新たな魅力を発信していきたい」と話す。
同社は、1990年にアーティストの発掘と育成を目的とする組織を設置。社内にギャラリーをつくるなど、芸術・文化活動に取り組んできた。その柱の一つが、現在開催中のアート作品展「会社まるごとギャラリー」だ。近隣企業と協力し、2013年から続く。
会場は同社など区内4社。印刷工程で出るインク缶、不織布、切断紙といった工場廃材などを各社が提供、6人のアーティストがそれらを生かした作品を展示している。作家それぞれの個性的な視点を楽しむことができる。
また、今月12日には同社でシンポジウムが開かれ、工場とアートワークの関わりについて意見交換した。
作品展最終日の26日はギャラリーツアーのほか、不織布を使ったワークショップを行う。いずれも要予約。問い合わせは、アーティストネットワーク+コンパス電話045(785)3434。