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「私の福島が、フクシマに」 震災後の福島を俳句や詩で表現 日英仏語訳され出版へ

カルチャー | 神奈川新聞 | 2014年5月31日(土) 03:00

自らの詩と俳句の作品を集めた「わが福島」を手にする会津さん=秦野市
自らの詩と俳句の作品を集めた「わが福島」を手にする会津さん=秦野市

福島県出身で、元高校英語科教諭の会津太郎さん(60)が、俳句と詩を集めた「わが福島」を出版した。世界に福島の現実を伝えようとインターネット上で公開していたものをまとめ、日本語と英語、フランス語で記した。作品は各国の芸術家の目に留まり、そこから着想を得たアート展が開かれるなど世界中に広がっている。

こんな5行詩がある。

〈2011年/3月11日/私の福島が/片仮名のフクシマに/突然変わった〉

「最初は片仮名で書かれた故郷に違和感があった。でも確かに、あの日を境に以前とは違ったものになってしまったと思った」

福島の会津美里町で生まれ育った。東京電力福島第1原子力発電所事故の避難区域にはなっていない。だが帰省すると、おいは学校から外出を控えるように言われ、広場に響くはずの子どもの笑い声はなかった。

〈返せ、返せ/福島を返せ/子供達が外で遊べるような/普通の町/福島を返せ〉

知人に連れられ、原発近くの浪江町などに入った。津波に流された船は、がれきとともに朽ちていた。基礎だけが残った住宅には、夏草が茂っていた。「福島を忘れないで、と言うが、人間はみんな自分の生活があるし、たまに思い出してくれるだけでもいい」

ただ、と続ける。「私は忘れたくても、一日も忘れられない。その思いを詩や俳句にしている」。

大学時代から創作を始め、俳人に師事しながら、大会などで受賞してきた。近年はフェイスブック上の英語の詩や俳句を発表するコミュニティーで作品を公開。その友人たちが、それぞれの母語に作品を翻訳してくれた。電子書籍「私の福島」も7カ国語で発売。オランダやドイツでは、自身の作品から着想を得た芸術家たちによるアート展まで開かれた。

「外国人でも、原発の問題を人ごとではないと思う人は多い。世界中の人に読んでもらいたい」

「わが福島」は風詠社から1500円(税別)で発売されている。

【神奈川新聞】

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