相模原市は、歴史的公文書を集中管理し、市民が閲覧できる拠点整備に着手する。30日から始まる市議会6月定例会議に、設置や管理について必要な事項を定めた市立公文書館条例案を提出。10月の開館を目指している。政令市では9番目の開館となる。
公文書館の設置については、加山俊夫市長が2013年11月の市議会12月定例会で、同市緑区久保沢の城山総合事務所に整備し、14年度中に開設することを表明。同年度当初予算に施設改修など事業費として約2118万円を盛り込んだ。
市情報公開課によると、公文書館は同総合事務所の旧城山町議場を改修。床面積は約325平方メートル。受け付けや書棚などのフロア部分は段差をなくすバリアフリー工事を行うが、元の議員席や傍聴席はそのまま閲覧席として活用していく。
市が保有する条例、規則や総合計画、議会議事などの歴史的公文書は約2万5千冊。現在、市立博物館や津久井郷土資料室など6カ所に分散させており、これらを一元管理する。公文書館に約1万5千冊を保管、残る歴史的公文書は民間の外部倉庫で保管予定。
同課は「公文書は市民共有の知的財産。歴史的公文書の閲覧提供だけでなく、講演会や歴史展示も行い、公文書を身近なものとして感じてもらう施設になれば」と話している。
【神奈川新聞】