厚木市が収蔵する浮世絵を展示する浮世絵名品展が11日まで、同市中町のアミューあつぎ5階ギャラリーで開かれている。同施設のオープン記念展で、入場無料。
厚木周辺の地域が描かれた作品や、著名絵師の歌川広重、喜多川歌麿、歌川豊国、さらに地元出身の歌川国経の作品など41点を展示している。
周辺地域の作品では、大山の麓の良弁(ろうべん)滝を描いた葛飾北斎の「諸国瀧(たき)廻(めぐ)り 相州 大山ろうべんの瀧」や、歌川国芳の「大山良弁瀧」(展示は3日まで)がある。4日以降は一部展示替えがあり、「大山良弁瀧」に替わって「大山石尊大瀧の図」(国芳)などが出される。
18世紀後半に現在の厚木市に当たる上荻野村に生まれた歌川国経は、江戸に出て歌川豊国の門人となったが、32歳の若さで亡くなった。展示では肉筆の「文を読む女」の写真や、伊勢原市上粕屋の比比多神社所蔵の「美人図絵馬」の写真などが展示されている。
作品を収蔵している厚木市郷土資料館では「江戸中期から明治20年代まで、時代を追って見られるようになっている。多くの人に見てほしい」と話している。展示についての問い合わせは、同館電話046(225)2515。
【神奈川新聞】