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日本将棋連盟指導棋士五段、本紙将棋担当記者
将棋のはなし(87)こども大会(上)ベスト4に

カルチャー | 神奈川新聞 | 2018年12月13日(木) 11:00

【2018年12月9日紙面掲載】

 11月18日、千葉市の「幕張メッセ」には無数の駒音が響いていた。小学生以下3160人が参加した「将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会東京大会」である。私は初めて足を運んだ。

 毎年恒例のこの大会には、教え子がたくさん出ている。ばったり会った友人の奥さまには「2時間かけて来るなんて偉いですね」と言われた。熱心な指導者だと思われたようだが、ちょっと違う。

 もともと行くつもりはなかった。でもこの日の午後に高校サッカー千葉県予選決勝があり、スタジアムまでは30分ほどで、はしごするのにちょうどいいと気付いてしまったのである。将棋大会は予選しか見られないが「わざわざ来てくれた優しい先生」にもなれるし、好感度アップ大作戦だ。

 高学年部門も低学年部門も、3連勝通過の予選を何人か突破したのはうれしかった。やや後ろ髪を引かれながら、私は予定通り会場を後にした。

 市船橋と流通経大柏の好ゲームに見入っていると、教室関係者からメールが届いた。「内田君がベスト4進出です!」。

 準決勝を勝てば、決勝は羽織はかまに着替えてステージで対局する。プロ棋士の解説も付き、一生の思い出になるだろう。千葉まで行ったのに教え子の晴れ舞台を見ないなんてありえない。

 サッカーは終了間際に点が入り2対0。でも勝負事の怖さは分かっているので、流通経大柏の勝利を見届けて試合終了の笛と同時に走りだした。急げば間に合うかも。

 
 

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