次代を担う演劇人を育成するショート演劇の祭典が、装いを新たに開催される。「神奈川かもめ短編演劇フェスティバル」と銘打ち、20分間のオリジナル作品を上演する参加団体を今月1日から公募。審査委員長で女優の渡辺えりさんは「多様性が重要。シナリオは決まりを考えず、書きたいことを自由に書いてもらいたい」と豊かな表現の発露を求めている。
昨年までの「神奈川かもめ短編演劇祭」を一新し、大賞受賞団体への特典として賞金30万円と、県立青少年センター(横浜市西区)での上演権を設定した。
予選の参加団体を12月5日まで全国公募し、企画書、過去の上演映像などをもとに通過5団体を選考。11月20日締め切りの「戯曲コンペティション」の最優秀作品、県内の高校生を対象とした「22世紀飛翔枠」にも出場権が与えられる。
さらに、前年度大賞団体、九州、北海道の両地区代表を加えた10団体が来年3月21~24日、KAAT神奈川芸術劇場(同市中区)での本戦に出場する。
今月17日には渡辺さんが県庁を訪れ、「動画共有サイトなどを通じ、全世界で見られる長さ。面白さを凝縮した作品を応募していただきたい」とPR。黒岩祐治知事は「短い時間で何を表現できるか、限界に挑むフェスティバル。志あるチャレンジャーをお待ちしたい」と語った。