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日本将棋連盟指導棋士五段、本紙将棋担当記者
将棋のはなし(79)解けなかったクイズ

カルチャー | 神奈川新聞 | 2018年10月18日(木) 12:43

【2018年10月14日紙面掲載】

 「おはようパズル」を解き終わり、何となく隣のページの五角形に目を移した皆さま、もう1問どうぞ。□に入る漢字は何でしょうか?

 「北□四九」

 2015年に亡くなった河口俊彦八段=横須賀市出身、享年78=から出された問題である。解答は末尾に。

 河口先生は長く将棋雑誌に「対局日誌」を書かれていた。日々行われる公式戦を取材し、対局室の模様や控室の検討風景だけでなく、深夜の酒場などからも棋士の姿を記した名連載だった。

 私が奨励会三段のころ、検討の合間に出されたのが冒頭の問題。解けないで悩む様子も活字にしていただいた懐かしい一こまである。

 ここでヒント。「北□四九」の下は「沖」です。

 控室はいつの世も若手の天下である。才気あふれる新鋭たちが次から次へと進行中の将棋を調べていく。難解な終盤戦になると、見ていて理解できないことも多かった。

 そんな中、河口先生は雑談しながらもしっかり聞いていて、鋭い指摘をすれば奨励会員でも「対局日誌」に名前を載せてくれた。でも残念ながら、私の名が出たのは将棋と関係ないクイズの一幕だけだったと思う。

 実は先週の当欄に登場した「あるベテラン棋士」が河口先生だった。今週は連鎖反応で浮かんだ大先輩の思い出。

 さて解答は「本」。日本列島を表している。その昔、某棋士は瞬時に解いて「答えはブックか」と言ったそうである。

 
 

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