
多くの陶芸家が暮らす相模原市緑区の藤野地区で、陶芸家が自らの工房を公開し、作品を販売する「藤野ぐるっと陶器市」が19日、始まった。会場は地区内21カ所に点在し、市内外の作家100人以上が参加。来場者は自然豊かな地域を歩き、買い物や飲食を楽しみながら芸術に親しんでいた。20日まで。
藤野地域には多くの芸術家が移り住み、“芸術のまち”として知られる。陶器市は地域の人々に日頃の活動を知ってもらおうと始まり、今年で19回目。年々規模が拡大し、市外から多くの作家が参加するようになった。
工房やレストラン、神社など、さまざまな場所にブースが設けられ、お皿やコップ、茶わんなどの陶器だけではなく、ガラス作品、インテリアやアクセサリーなども並んだ。カレーやパン、ピザ、ジュースなどの飲食を提供するブースもあり、多くの人が食事も楽しんでいた。
緑豊かな自然に囲まれた磁器工房「静風舎」(同区名倉)では、陶芸家の副島泰嗣さんが普段は公開していない自宅の一室に作品を並べた。作家と会話しながら作品を購入できるとあって、多くのファンが訪問。副島さんは「藤野を巡って、楽しみながら芸術に触れてほしい」と話していた。
JR中央線藤野駅から会場内を巡る無料のシャトルバスが運行されている。問い合わせは、藤野ぐるっと陶器市事務局電話042(687)5235(ソエジマさん方)。