「環境未来都市・横浜」の魅力を発信しようと、横浜市とショートショート実行委員会は、ショートフィルム(短編映画)を共同制作する。横浜で最も歴史があるベーカリーをモデルとした脚本で来年2月に完成予定。林文子市長は会見で「港だけではない、横浜の郊外や都市農業といった魅力を感じてもらえるのではないか」と期待を寄せた。
ショートフィルムの題名は「一粒の麦」。横浜・元町にある市内で最も古いベーカリー「ホンダパン」を舞台に、4代目店主が明治期の創業当時の味を取り戻そうと奔走する内容。
鈴木勉監督は、日本のパン発祥の地の一つとされることや、市内に小麦畑があることが脚本を書くヒントになったという。「大地から生まれた豊かな食を味わう喜びと、人と人との絆を描きたい。見る人の心に残る作品を完成させたい」と意欲を見せた。
同実行委の代表で、プロデュースを務める俳優の別所哲也さんは「ショートフィルムはエッセンスが凝縮された、燃費のいい映画。横浜の魅力を世界に運んでくれると思う」と話した。
今後、市内郊外部の緑豊かな景観スポットに加え、みなとみらい21地区、日本大通りなどで撮影が行われる。キャストは近日中に発表される予定。制作費は約1300万円で市が負担する。市が主催する環境未来都市の関連イベントや、来年6月に開催される国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2017」で公開予定。