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過酷な戦場、生々しく 横浜高島屋で沢田さん写真展

カルチャー | 神奈川新聞 | 2018年3月29日(木) 11:45

過酷な戦場を捉えた写真に見入る来場者ら=横浜高島屋
過酷な戦場を捉えた写真に見入る来場者ら=横浜高島屋

 ベトナム戦争の最前線を取材した写真家、沢田教一さん(1936~70年)の業績をたどる写真展「写真家沢田教一展-その視線の先に」が28日、横浜駅西口の横浜高島屋ギャラリーで始まった。4月9日まで。神奈川新聞社などの主催。

 故郷の青森で撮影した若き日の写真をはじめ、通信社のカメラマンとしてベトナム戦争を生々しく伝えた戦場写真や、戦禍で荒れた街中でも無邪気な顔を見せる子どもたちを捉えた写真など、カンボジアで取材中に銃撃されて亡くなるまでの約150点が並ぶ。

 「安全への逃避」は1966年にピュリツァー賞を受賞し、沢田さんを有名にした代表作。ベトナム戦争のさなか、米軍の爆撃で村を追われ、川を渡って逃げる2組の母子を撮影したものだ。子どもたちのおびえた表情が、人々の暮らしを奪う戦争のむごさや愚かさを訴え掛ける。

 会場には、ベトナムにも同行した妻サタさん(92)の言葉が掲げられている。戦場の話はあまりしない夫に「戦闘服に傷がないので大丈夫だったのだなあと安心する毎日だった」といい、命懸けの撮影の様子を妻の視点から伝える。

 ベトナムに持ち込んだカメラなどの遺品も展示。同じタイプのライカを使っているという横浜市神奈川区の男性(79)は「すさまじい写真に、今の平和な世の中で忘れてはいけないと思った」と話した。

 入場料は一般800円、高校・大学生600円。問い合わせは横浜高島屋電話045(311)5111。

 
 

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