真教上人(しんきょう・しょうにん)は、藤沢市に総本山清浄光寺(しょうじょうこうじ)(遊行寺)を置く時宗を開いた鎌倉時代の僧・一遍の後を継ぎ、時宗を教団として確立させた僧。今年は真教が没して700年の遠忌に当たり、全国の寺院に伝わる真教ゆかりの名品を紹介している。
遊行寺宝物館(藤沢市)を第1会場、県立歴史博物館を第2会場とし、同博物館には前後期を通して仏像や絵巻、書状など約70点が並ぶ。真教は踊り念仏を通して諸国で仏の教えを広めた一遍に随行。一遍の没後は「時衆」と呼ばれた僧尼たちをまとめ、相模原市南区の無量光寺(むりょうこうじ)を拠点に後進の育成に努めた。東京・法蓮寺の「真教上人坐像」は亡くなる前年に作られた像を模したと考えられ、真教の面影をよく伝えている。
※前期は20日まで。後期は22日から11月10日まで。問い合わせは、県立歴史博物館045(201)0926。