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アートで築く新しい関係 黄金町バザール2019

カルチャー | 神奈川新聞 | 2019年10月7日(月) 18:22

ローカルな食文化をテーマにした台湾の程仁珮=黄金町バザールの会場
ローカルな食文化をテーマにした台湾の程仁珮=黄金町バザールの会場

 横浜市中区の黄金町エリアに広がる街を舞台に国内外のアーティスト15組が滞在制作した作品を発表するアートイベント「黄金町バザール2019ニュー・メナジェリー」が開催中だ。アートをきっかけに築かれていく新しい関係の可能性を問い掛け、共に考える場を目指している。

 黄金町エリアマネジメントセンターと初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会の主催。同バザールは、元違法風俗店を改装したスタジオや大岡川など同エリアを象徴する場所を使い、アートによる町づくりの一環として、2008年から年に1度開催されている。

 今年のテーマ「ニュー・メナジェリー」は「新しいマネジメントの在り方」を意味するという。ディレクターの山野真悟は「いつも『社会とアートの関係』という大きなテーマを掲げてきた。今年はその関係をより小さな単位から見直したい、との思いがある」とテーマ設定の意図を話す。

 異なる文化背景から集まってきたアーティストや地域の人々、観客やスタッフの一人一人が新しい関係のつくり手として、誰もが参加する形を目指す。過去に同バザールが取り組んできた内容と変わりはないが、より意識的に捉えたいという。

 台湾の程仁珮(チェンレンペイ)は「お祝いの時の過ごし方」について、各国の人々に食文化を中心に聞いた話を再構成し、写真で表現。程は「ローカルな人々や食文化に興味がある。素材は同じでも、調理の仕方が全く異なるのが面白い」と話した。


ニワニワパラダイスの展示
ニワニワパラダイスの展示

 日本人4人によるクリエーティブユニット「ニワニワパラダイス」は、大岡川や日ノ出湧水といった地域の水辺に着想を得て、京急線の高架下に滝のある人工庭園を制作した。「町中を歩いてみたら、大阪の新世界や西成と同じような匂いがした。この町に似合う憩いの空間を作りたい」と話し、人々が自由に集う場を生み出した。

 17年から黄金町で滞在制作を行っている吉田ゆうは、恐怖の象徴であるサメを日常風景に入れ込んだ写真を展示。細長くて狭いスタジオの建物と、本来は広大な海で暮らすが水族館で飼育されている海獣を重ね合わせた作品も並ぶ。

 11月4日まで。祝日を除く月曜と10月15日休場。会期中有効のフリーパスは700円で、地域の協力店で利用できるクーポン付き。ガイドツアーやワークショップも随時開催している。問い合わせは同センター☎045(261)5467。

 
 
 

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