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横浜市民ギャラリー
考え続けるきっかけに 新・今日の作家展2019

カルチャー | 神奈川新聞 | 2019年10月4日(金) 19:56

門馬美喜の「横浜火力発電所」が並ぶ一角=横浜市民ギャラリー
門馬美喜の「横浜火力発電所」が並ぶ一角=横浜市民ギャラリー

 現代美術の動向を紹介する「新・今日の作家展2019 対話のあとさき」が、横浜市民ギャラリー(同市西区)で開催中だ。「対話」をテーマに、芸術家自身と制作対象との対話はもとより、芸術家と鑑賞者、鑑賞者と鑑賞者といったさまざまな間で対話が生まれる作品が並ぶ。

 国内外で活躍する3人と1組の現代美術家による個展形式の展示。「作品を見ることで対話が開かれたり、作られた状況を考えたり、と見に来た人に後になっても考え続けてもらえれば」と同ギャラリーの大塚真弓学芸員は期待する。

 写真家、原美樹子の作品は日常や旅先を切り取ったスナップショット。1930年代のドイツ製カメラ「イコンタ」でファインダーをのぞかずに撮影したもので、作り込まない日常感が共感を呼ぶ。

 双子の兄弟による美術ユニット「守章(もり・あきら)」は音声インスタレーションを展示。宮城県と東京都で別々に暮らす兄弟が、それぞれに録音した音を編集している。兄のいびきと重なるのは、歯磨きやドアを開け閉めする弟の生活音。片方の睡眠という無意識時の音が、片方の覚醒時の音につながるユニークさがある。

 門馬美喜は、故郷の福島県相馬市と東京都大田区にアトリエを構える。2013年から取り組む「Route」シリーズは、双方のアトリエを往復する車窓から見える風景を描いたもの。新作の「横浜火力発電所」は同区から福島へ、横浜を通過すると仮定して描かれた。

 3枚の板に分けて描かれた横浜は、海の向こうに火力発電所が浮かび上がる夜の風景。なるべく見たままを描くといい、暗い海や空の荒々しさが、東日本大震災で浮き彫りとなった都市部の電力消費にまつわる問題をほうふつとさせる。

 横浜市生まれの鎌田友介は、海外に建てられた日本家屋をテーマにした写真と映像を展示。韓国では「敵産家屋」と呼ばれ、ある地域では1920~30年代に建てられた日本家屋の取り壊しが進む。壊された家の木材を利用した展示には、現代につながる歴史や政治が生々しく感じられる。

 10月12日まで。入場無料。会期中無休。問い合わせは同ギャラリー☎045(315)2828。

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