馬の博物館(横浜市中区)で、開館40周年を記念した展覧会「馬の美術150選」が開かれている。同館が所蔵する、馬をテーマにした絵画や工芸品を幅広く展示する。
同館は1977年に、かつて根岸競馬場があった場所に開館。馬に関する文化財を約1万5千点収蔵している。記念展では、絵画を中心にした収蔵作品150点を、3期に分けて紹介。馬小屋につながれた名馬を描いた「厩図(うまやず)屏風(びょうぶ)」、葛飾北斎の浮世絵、ロートレックの版画のほか、馬をかたどった根付けや美しい装飾が施されたくらなどの工芸品も並ぶ。
また、昨年同館で展示を行った現代美術家の山口晃さんが描いた「厩圖(うまやず)2016」の完成作も初披露。近世の武家屋敷を思わせる画面に、現代の人や風俗、また同館にいる北海道和種の馬などが描き込まれている。
同館は「馬はかつて、人や荷物を運ぶ身近な動物だった。そんな存在を昔の人はどんな思いで、どう描いていたのかを見てほしい」と話す。
10月29日まで。大人200円。月曜休館(9月18日、10月9日は開館)。会期中、一部の作品に展示替えがある。問い合わせは、同館電話045(662)7581。