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宝井琴柑さん 今秋、五代目琴鶴襲名へ 

カルチャー | 神奈川新聞 | 2019年9月6日(金) 15:31

真打昇進にあたり、オリジナルで「琴鶴」の紋を作った。着物は友人の和裁士が縫ってくれたもの。「すごく応援されている気がします」(撮影・花輪久)
真打昇進にあたり、オリジナルで「琴鶴」の紋を作った。着物は友人の和裁士が縫ってくれたもの。「すごく応援されている気がします」(撮影・花輪久)

 明朗で癖のない語りが多くの人を魅了する、横浜生まれの講談師・宝井琴柑(きんかん)。横浜にぎわい座(横浜市中区)の布目英一館長が「講談の魅力を発信できる実力派」と太鼓判を押す期待の星がこの秋、五代目宝井琴鶴(きんかく)を襲名する。11月、横浜にぎわい座で行われる真打ち昇進披露公演を前に、講談への思いを語った。 

 講談が好きだった両親の影響で、上野の講釈場「本牧亭」などで幼い頃から講談に触れていた琴柑。中学生になると宝井講談修羅場塾に通い始めた。「アマチュアの発表会で、講談の基本と言われる修羅場調子の『三方ケ原軍記』を披露したのですが、中学生が一生懸命演じているのを大人たちが褒めてくれた。話の内容を完全に理解していたとは言い難いけれど、何となく面白くて続けていました」と振り返る。

 大学卒業後、出版社の営業として働くが「人の作ったものを売り歩くより、自分の身ひとつでやっていこう」と会社を辞めて講談師の道へ。「いろいろな講談に触れた中で、愛嬌(あいきょう)と柔らかさがある琴星師匠の芸がやっぱり好き」と思い至り、子どもの時からなじみのある宝井一門の扉をたたいた。前座時代は、六代目宝井馬琴の最晩年の芸を間近で見られたことも大きな糧になったという。

 宝井一門では、あまり細かい技術の指導をされたことはなく「何よりも『伝えたい』という気持ち、熱量を大事にしている」と話す。「技術も必要だとは思うけれど、師匠からは、とにかく基礎を大切にして『大きな芸になってほしい』と言われています」

 今春からは横浜にぎわい座で「宝井琴柑かながわを読む」と題した独演会を開催。初回は、晩年を横須賀で過ごした坂本龍馬の妻・おりょうをモチーフに「坂本龍馬とおりょう」を演じた。「今後は自分で創作したものも披露していきたい」と新作にも力を入れる。「映画のように、劇的なシーンから始まるなど、もっと自由にいろいろな方法を試してみたい。勧善懲悪という型にはまらない、新しい講談に挑戦したいと思っています」

 講談の普及にも積極的に取り組み、自らが通った宝井講談修羅場塾では、初心者コースと子どもコースの講師を務める。「七五調のリズムや張り扇をたたくのが楽しいからか、小さい子どもたちものめり込んでやっているのを見るとうれしい。将来、講談師にならなくてもお客さまになってくれれば」と目を細める。

 琴鶴は、五代目、六代目馬琴が、共に馬琴になる前に名乗っていたもので、一門の中では大切にされている名前のひとつだ。「私を琴鶴にしてよかったと思ってもらえるように、かっこいい講談師を目指していきたい」

横浜にぎわい座で真打ち昇進披露公演



 「琴柑改メ五代目宝井琴鶴真打昇進襲名披露公演」は横浜にぎわい座のげシャーレで11月30日午後2時開演。前売り2千円など。9月1日発売開始。チケットは横浜にぎわい座☎045(231)2525。

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