季(とき)めく暮らし 行事研究家、文筆家
【十五夜花】

カルチャー | 神奈川新聞 | 2019年8月29日(木) 19:45


十五夜のお月さまにお供えの花を。

【2019年8月25日紙面掲載】

 夜長の秋。いつの間にか早くなった日暮れに、寂しさを覚える時季となりました。虫の音が大きくなるにつれ、月の白さがより一層心に染みてきます。

 白い月、といえば思い出すのは月の絵を描いた子どもの頃。いざ、色を塗ろうという時になり、月って何色だったかなと首をかしげてしまいます。白なのか青なのかはたまた金色か。何しろ同じ日でも、まだ山の端にある時と、高くのぼりきった時では違います。月は、満月、三日月などその形だけでなく、色も変える変化自在な星。今も昔も私たちはそんな星に魅了され、楽しんでいます。

 一年の中で月が、最も美しいという十五夜は、今年は9月13日。8月30日に新月を迎えたあと、少しずつ、少しずつふくらんでいきます。

 鏡のような丸い月を見上げ、何を思うかは人それぞれ。同じ人間でもその日により考えることは違うのだから、ところ変われば習わしがさまざまなのも不思議ではありません。

 お団子の餡(あん)の種類が各地によりいろいろであることは言うに及ばず、形も平べったいもの、真ん中にくぼみをつけたもの、鶴の卵に見立てたものなどがあります。月にお供えする草花も秋の七草だけでなく、吾亦紅(われもこう)、紫苑(しおん)など十五夜花として、旬の花を添え、思いや祈りを託します。

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