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日本文学あの名場面/平野啓一郎(小説家)
芥川龍之介「蜜柑」 美しさで胸を打つ結末

カルチャー | 神奈川新聞 | 2017年9月17日(日) 11:57

「蜜柑」の一場面を拡大して読むにはこちらから(PDF)


 芥川龍之介は、1916年12月から1919年3月まで、横須賀の海軍機関学校で嘱託教官として勤務していた。『蜜柑(みかん)』はその頃の短篇で、実際に横須賀線に乗っていて、これに近い体験をしたのかもしれない。主人公も芥川本人と重なって見える。

 列車に乗る芥川というと、岡本かの子の『鶴は病みき』が思い出される。1923年の夏、鎌倉で芥川(作中では麻川荘之介)と一緒に過ごした記憶を中心とする短篇で、5年後、主人公は、熱海に向かう列車の中で偶然、芥川と再会するのだが、その「病魔」に蝕(むしば)まれた無残な姿に衝撃を受ける。短いながらも強烈な描写で、この『蜜柑』の主人公の末路のように、私の脳裏を過(よ)ぎった。

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