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脈々と続く禅の教え 三井記念美術館「円覚寺の至宝」展

カルチャー | 神奈川新聞 | 2019年5月30日(木) 17:13

手前が無学祖元、奥が蘭渓道隆の頂相彫刻
手前が無学祖元、奥が蘭渓道隆の頂相彫刻

 鎌倉の古刹(こさつ)、円覚寺の歴史と寺宝を紹介する「円覚寺の至宝 鎌倉禅林の美」展が、三井記念美術館(東京都中央区)で開催中だ。高僧たちの肖像(頂相(ちんぞう))彫刻や絵画、大陸との交流を示す工芸品など110点を展示。約半数が国宝や重要文化財と見応えがある。

 円覚寺は1282年、鎌倉幕府第8代執権の北条時宗により、中国から招いた無学祖元を開山として創建された。以来、関東における禅文化の拠点として発展してきた。

 同展の冒頭に並ぶのは、無学祖元が使用していた漆芸品や仏具。普段は「開山箪笥(たんす)」と呼ばれる箪笥に収められている。塗り重ねた漆に文様を彫る「堆朱(ついしゅ)」は、鎌倉彫などの元となった中国の漆芸品。同箪笥の堆朱は、動植物などが細かく彫り上げられており、高度な技を堪能できる。

 当時の禅僧たちの面影をありありと伝えるのが、頂相だ。無学祖元の彫像は、やや前かがみに身を乗り出し、口角が上がった口元に優しさが漂う。隣には建長寺を開山した蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)の彫像が並ぶ。金泥で表現した瞳の虹彩は超人的な力を、とがったあごと骨の浮いた胸元は修行の厳しさを示す。二つの像が並ぶのは十数年ぶりだという。


円覚寺の横田南嶺老師
円覚寺の横田南嶺老師

 当時の鎌倉と大陸の交流の深さを示す像として、東慶寺(鎌倉市)の松ケ岡文庫に伝わる「観音菩薩遊戯坐像(ぼさつゆげざぞう)」が並ぶ。日本で作られたが、中国・北宋時代に始まった「遊戯」という楽な姿勢を取った姿だ。絵画では背後に滝が描かれることから「滝見観音」とも呼ばれ、清雲寺(横須賀市)の「滝見観音菩薩遊戯坐像」は南宋から伝わったもので、並べて展示している。

 円覚寺の横田南嶺老師は「禅は過去の宝物ではなく今日も脈々と伝えられている教え。精神のよりどころとして、現代でも大きな役割を果たすだろうと思う」と話した。

 6月23日まで。展示替えあり。月曜休館。一般1300円、高校・大学生800円。問い合わせはハローダイヤル03(5777)8600。

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