
音楽グループ、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の結成40年を記念したコンサート「イエロー・マジック・チルドレン~40年後のYMOの遺伝子」が14日、東京・新宿文化センターで行われた。
企画したシンガー・ソングライターの高野寛が、YMOに影響を受けて結成した6人組バンド「イエロー・マジック・チルドレン」が立つステージに、元「THE BOOM」の宮沢和史ら8人がゲスト参加。事前に募ったリクエストで1位だったYMOの「MAD PIERROT」をカバーするなどして、集まった1600人を楽しませた。
「YMOがいなければ、ここに立っていないというミュージシャンが集った一夜限りのお祭りです」
高野の言葉通り、約2時間のライブはYMOのカバー、そして影響を受けたチルドレンが生み出した、YMOの香りがするオリジナル曲を演奏するという、特別なものだった。
ステージには細野晴臣の孫・YUTA、坂本龍一の娘・美雨も登場。美雨は父が娘のために書き下ろした「ONGAKU」を伸びやかに歌い、YUTAは、「Tighten Up」と「THE MADMEN」でグルーブ感あるベースで客席を揺らした。YUTAは、祖父のトレードマークである「火星歩行」で舞台から去るなど“笑い”も忘れなかった。

30年来の友人という高野と宮沢は、過去に二人でカバーをしたことがあった「LOTUS LOVE」で共演。さらに、細野の影響で、沖縄の音楽に興味を持ったという宮沢は「僕らよりもずっと前に、いろいろなものをミックスさせて、新しい音楽を作ってきた先輩たち。その道をただ、たどるのではなく、路地を歩いたりして生まれた」と、「THE BOOM」の代表曲「島唄」を熱唱。YMOサウンドを取り入れた演奏で客席を喜ばせた。
拍手で迎えられたアンコールの「FIRECRACKER」では、坂本と同じ東京芸大出身の網守将平が、坂本が乗り移ったかのような技法で聴衆を圧倒。次代をけん引する才器が見せた“イエロー・マジック”を、高橋幸宏と細野が客席で見守っていた。
出演者
「イエロー・マジック・チルドレン」(高野寛、高田漣、網守将平、ゴンドウトモヒコ、沖山優司、白根賢一)
ゲスト
宮沢和史、野宮真貴、カジヒデキ、片寄明人、DAOKO、HANA、坂本美雨、YUTA












