文豪や歌人らがつづった愛の言葉を紹介する特別展示が2月17日まで、鎌倉文学館(鎌倉市長谷)で開かれている。バレンタインに合わせた恒例企画。
「段々貴女(あなた)が好きになります。もう今より貴女が好きになると困ると思つてゐます」(武者小路実篤)、「然(しか)し君、恋は罪悪ですよ」(夏目漱石)、「一度だけ本当の恋がありまして 南天の実が知っております」(山崎方代)。会場には作品や、恋人や友人に宛てた手紙の中で文豪らが残した愛の言葉約50点をパネルなどにして展示している。
鎌倉市や横須賀市で暮らした芥川龍之介は友人に宛てた直筆のはがきで、たわいない文面の最後に「僕は二月二日に結婚しました 以上」と、わずか1行で結婚を報告した。
同館の担当者は「恋愛は、皆が共通に思いがあるテーマ。文豪たちがどんな愛の言葉を書いていたかを知り、楽しんでもらえれば」と話している。
来館者には、約50点から14の言葉を選んで記した「文豪の愛の言葉おみくじ」をプレゼントする。
入館料は高校生以上300円、小中学生100円。期間中の土日・祝日には、学芸員によるギャラリートークが開かれる。問い合わせは、同館電話0467(23)3911。