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横浜のジャズ団体がレーベル設立  若手のCD発売後押し

カルチャー | 神奈川新聞 | 2017年6月21日(水) 11:36

投げ銭ジャズライブで演奏するヨコハマジャズエッグス代表の小澤さん(左)と広報の福山詩織さん
投げ銭ジャズライブで演奏するヨコハマジャズエッグス代表の小澤さん(左)と広報の福山詩織さん

 日本で初めて日本音楽著作権協会(JASRAC)から「投げ銭ジャズ団体」として認められた「YOKOHAMA JAZZ EGGS(ヨコハマジャズエッグス)」が、地元の若手アーティスト育成のためにレーベル(レコード事業部門)を立ち上げた。何よりの“名刺”であるアルバムを制作して次のステップを踏ませ、地元ジャズシーンの活性化にもつなげていこうという試みだ。
 
 ジャズエッグスは昨年2月から活動開始。ライブ会場や店といった「場所」が使用料を払うのが原則の音楽著作権について、流しのようにステージを渡り歩く「団体」として収めることをJASRACと合意した、日本初のグループだ。

 横浜を中心に月20ステージほどを実施。ギャラは基本的にすべて投げ銭だ。数人だった登録アーティストは35人に増え、会場提供する店も1年で10以上増えて17店舗となった。

 プロデューサーの江口丈典さん(32)は、レーベル設立を「次の一手」と表現する。「若手の背中を押そうと始まった事業だが、広く知られるためにはやはりCDが必要。自主制作ではなくきちんとしたレーベルから出すことが、彼らに箔(はく)を付けることにもつながる」

 第1弾はジャズエッグス代表でベーシストの小澤基良さん(36)だ。「アルバムは、自分の音楽を知ってもらえる何よりの名刺代わりになる」。CDデビューを、アーティストとしての生きていく上での足場固めにしていきたいと語る。

 今は「CDが売れない時代」だ。そこで独自の先行予約システムをはじめ、クラウドファンディング(インターネット上での資金調達)などで発売前に販売数を確保してリスクを軽減。ジャケットには地元で活動する写真家やデザイナーなどを起用し、「横浜感」を前面に押し出す。

 江口さんは「アルバム制作のハードルを下げる一方で、CD自体の付加価値を高める。アーティストに全国発信しやすい基盤をつくり、彼らの生活を支えることがジャズ文化を盛り上げることにもなる」と期待する。小澤さんは「投げ銭ライブという地域密着型の事業が受け入れられたのも、ジャズが根付く横浜だからこそ。レーベル設立を機にさらにその文化を育てていければ」と話していた。

 クラウドファンディングのホームページはhttps://camp-fire.jp/projects/view/25931

 
 

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