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斬新な発想キラリ 横浜美術大と商社連携 入賞ラグを製品化

カルチャー | 神奈川新聞 | 2017年4月28日(金) 02:00

自身がデザインしたラグを手にする石井さん(右から2人目)ら=横浜美術大学
自身がデザインしたラグを手にする石井さん(右から2人目)ら=横浜美術大学

 横浜美術大学(横浜市青葉区)が、学生を対象にラグのデザインを募るアイデアコンペを実施、四つの入賞作品が製品化された。2016年度の産学連携事業の一環として、インテリア総合卸商社の大一商事(東京都大田区)と初めて取り組んだ。同社は、学生ならではの斬新な発想を高く評価。「将来的には販売につなげたい」と意気込む。 

 両者は、女性社員の一人が卒業生という縁がある。若者の視点を生かした新規の市場開拓を狙い、同社側から投げ掛けた。自分で使いたいと思うラグをテーマに募集したところ、約40点が寄せられたという。社内審査を経て、優秀賞を受賞したのが、テキスタイルデザインコース3年相澤芙希(はすき)さん(20)の「ウロコねこ」と、今春同コースを卒業した石井晶二さん(22)の「床上迷彩」。相澤さんは北欧の雰囲気を取り入れつつ、和柄のうろこ模様とネコをあしらい、石井さんはブルーを基調とした迷彩柄にカメなど海の生き物を描いた。

 そのほかビジュアルコミュニケーションデザインコース4年桶作百穂さん(21)の「はならぐ」が審査委員賞、プロダクトデザインコース4年傅嘉巍(フカイ)さん(24)の「ダイアモンドラグ」が特別賞に選ばれた。

 受賞した4人は、企画会議にも参加。試行錯誤を重ね、製品化にこぎつけた。デザイナー志望という桶作さんは「自分がデザインしたものが形になってうれしい」。同社の担当者は「手間のかかるダイヤモンドの形にするなど、学生の自由な発想に驚かされた。バイヤーの反応も非常に良い」と力を込める。

 4作品は、7月に発行予定の秋冬商品のカタログで紹介予定。コンペは今後も継続して展開する意向で、「将来的には、学生と共同開発した製品を『アニバーサリーコレクション』といった形で販売したい」という。岡本信明学長は「内在的なものに自己実現を求めるだけでなく、クライアントのために才能や技術を提供し、自己実現を図る。どちらにも価値がある」と強調。今後も産学連携に注力する考えを示している。

 
 

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