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【シネマ散歩】
【護(まも)られなかった者たちへ】殺人に秘められた切なさ

芸能 | 神奈川新聞 | 2021年10月1日(金) 13:58

 1日から109シネマズ港北などで上映。

 東日本大震災で孤立した社会的弱者を題材に、法によって守られるべき人々が、法を執行する人間によって傷つけられてしまう現実がある、と問題を提起する社会派ミステリー。大切な人を守ろうとしてもがく人間の姿を熱く描いたヒューマンドラマでもある。

 震災から10年目の仙台で、2人の男性が何者かに拉致され、全身を縛られて餓死させられる連続殺人事件が発生する。2人はいずれも人格者で、人に恨まれるような人間ではないという。

 捜査が難航する中、刑事の笘篠(とましの)(阿部寛=写真右)は被害者らが同じ福祉保健事務所に勤務していた過去にたどり着き、容疑者を特定する。それは放火事件を起こして刑期を終え、出所したばかりの利根(佐藤健=同左)。利根には、震災後の避難所で、1人暮らしの遠島けい(倍賞美津子)と両親を亡くした少女カンちゃんと出会い、家族のように暮らした時期があった。

 利根の抱える事情が明らかになり、殺人の裏側が見えてくるにつれて切なさが増す。避難所でもめる利根が泥水の中に顔を押し付けられる場面は、佐藤本人の提案による熱演ぶりだ。

 佐藤をはじめ、震災で妻子を亡くした被災者でもある笘篠の複雑な心情を繊細に表現した阿部ら、俳優陣の迫真の演技が全編を彩る。清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒形直人、吉岡秀隆と豪華な顔ぶれも見応えがある。原作は中山七里の同名小説。

監督/瀬々敬久
製作/日本、2時間14分

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