
7日に無観客で県民ホール(横浜市中区)で行われ、ライブ配信された能とオペラの融合による創作舞台「静、愛と死」が、無料でインターネット配信されている。演奏に参加した神奈川フィルハーモニー管弦楽団の公式ユーチューブチャンネルのサイトで視聴できる。
同舞台は、源義経と静御前の愛と別れがテーマ。第1部では、義経や弁慶、静御前らが登場する能の「船弁慶」を、子どもにも分かりやすい場面を取り上げるなど編集し、35分ほどに短縮して上演。鎌倉能舞台を主宰する中森貫太(シテ)や富坂唐(子方)、福王和幸(ワキ)らが演じた。
2部は1993年に鎌倉芸術館のオープニングとして委嘱上演された、三木稔作曲、なかにし礼作・台本のオペラ「静と義経」のダイジェスト上演。日本オペラ振興会の砂川涼子(ソプラノ、静)、向野由美子(メゾソプラノ、磯の禅師)、中井亮一(テノール、義経)、森口賢二(バリトン、頼朝)、田中祐子の指揮による神奈川フィルが出演。
1部と2部を効果的につなげる琵琶奏者による平曲の語りや、静の白拍子としての舞をオペラの中に創作能舞として挿入す
るなど、東洋と西洋の芸術の融合が楽しめる。
県の主催で、東京五輪に関する文化プログラムの一環として実施。配信は今後1年間の予定。