【2021年8月6日紙面掲載】
実在した画家ジュゼップ・バルトリ(1910~95年)の生涯を紹介するアニメーション作品。第2次世界大戦直前、内戦を逃れて多くのスペイン人がフランスへ渡ったが、仏政府は彼らを強制収容所に入れ、過酷な環境に置いた。
ジュゼップもその一人で、収容所での厳しい生活と心優しい新人憲兵セルジュとの友情が描かれる。素朴な描画が暴力の理不尽さを強く訴える。実際のジュゼップのスケッチも登場し、実態を生々しく伝える。オーレル監督。1時間14分。新宿武蔵野館で13日から、川崎市アートセンターで近日公開。
!…後にメキシコへ亡命し、フリーダ・カーロの愛人になるなど波乱の人生だ。