【2021年7月30日紙面掲載】
2012年のロンドン五輪でマラソン競技に出場したグオル・マリアル選手を追ったドキュメンタリー。1984年、激しい内戦と紛争が続くスーダンに生まれたグオル。
8歳で家族と別れ、武装勢力の捕虜になるなど数々の困難を生き延びながら、難民として受け入れられた米国でマラソンの才能を開花させた。
記録のためではなく、走ることは自身が生きることそのものであり、独立した故国南スーダンの人々に希望を与えるという意志を貫くもの。胸が熱くなる。ビル・ギャラガー監督。1時間28分。横浜シネマリンで31日から上映。
!…命を救った後の暮らしをいかに支えるか、難民支援の在り方を考えさせられる。