【2021年5月28日紙面掲載】
かつては美しい白バラを生み出し「天才ローズメイカー」と称されたエブだが、大企業に後れを取り、経営する小さなバラ園は倒産寸前。そこに職業訓練所から格安で雇われ、前科者で鋭い嗅覚の持ち主のフレッド、定職に就けないサミール、異様に内気なナデージュが加わる。
再起を図るエブはライバル社の温室から希少な苗を盗み、香り高い新種のバラを作ろうと画策。コンテスト優勝を目指し、困難を乗り越えていく4人をユーモアを交えて描く。
ピエール・ピノー監督。1時間36分。横浜ブルク13などで28日から上映。
!…孤独で頑固なエブとフレッドは次第に信頼を寄せ合う。甘過ぎない描写がいい。
【5月の花嫁学校】自分らしく生きる勇気
【2021年5月28日紙面掲載】
フランスに実在した、理想の良妻賢母を育てるための学校を舞台にしたコメディー。女性たちが自分らしい生き方に目覚めていく様子をユーモラスに描く。
1967年、アルザス地方の花嫁学校で校長を務めるポーレット(ジュリエット・ビノシュ)は、少女たちを完璧な主婦に変身させようと励む。
そんなある日、ポーレットの夫で学校の経営者であるロベールが急死。彼が多大な隠れ借金をしていたことが発覚する。
マルタン・プロボ監督。1時間49分。28日からkino cinema横浜みなとみらいなどで上映。
!…自分が望む生き方を見つけた、ポーレットと少女たちの表情がまぶしい。