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【シネマ散歩】
【HOKUSAI】絵師らの壮絶な生きざま

芸能 | 神奈川新聞 | 2021年5月28日(金) 15:53

 28日からTOHOシネマズららぽーと横浜などで上映。

 90歳で亡くなるまで多様な作品を残した江戸期の浮世絵師、葛飾北斎の生涯を描く。青年期を柳楽優弥=写真、老年期を田中泯が演じ、絵を描くことに執念を燃やし続けた壮絶な生きざまを見事に体現。特徴的な「波」の表現の誕生と人間的な深みに迫っている。

 若き日の北斎を、腕はいいが、プライドが高く頑固な人物として造形。版元の蔦屋(つたや)重三郎(阿部寛)に「なぜ絵を描いているのか」と本質を問われ、人気絵師の喜多川歌麿(玉木宏)からは「命が見えない」と酷評される。

 苦悩の末につかんだのは「波」。邪念を捨て、「ただ描きたいと思ったものを好きに描いた」結果だった。

 代表作の「冨嶽(ふがく)三十六景」を手掛けたのは70歳を過ぎてから。老いた北斎が青い絵の具を手に、踊るように雨の中へ出ていく場面からは、創作への尽きない情熱と、宇宙という大きな存在との命の響き合いが伝わってくる。

 当時の幕府は権威の失墜を恐れ、庶民の堕落につながるとして浮世絵や挿絵入りの小説を厳しく取り締まった。武士の身分を隠して人気小説を執筆する柳亭種彦(りゅうていたねひこ)(永山瑛太)は、北斎が挿絵を描いて以来の良き仲間だった。その処分は大きな衝撃となる。

 人に指図されず、自由に生きられる世の中が来ると信じ、「俺は俺ができることをやる」と絵を描き続けた北斎に、現代に続く文化の存在意義が託されている。

監督/橋本一
製作/日本、2時間9分

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