9月4日からTOHOシネマズららぽーと横浜などで上映。
太陽のように万人を包み込む、圧倒的な歌声とチャーミングな笑顔で愛されたオペラ歌手、ルチアーノ・パバロッティ=写真=のドキュメンタリー。3大テノールとして共に世界を席巻したプラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスら多くのアーティストのほか、マネジャー、家族のインタビューから、彼の人物像が浮かび上がる。
オペラ「トゥーランドット」の名アリア「誰も寝てはならぬ」のほか、彼がステージで披露したイタリアオペラの音源も多く使用され、「神に祝福された声」の豊かな響きに改めて驚く。
愛情深く、陽気で気取らない性格の彼だったが、プレッシャーに苦しむ繊細な一面も持っていた。プライベートの映像では、100年後も「人々にオペラを届けた男として思い出してほしい」と不安げな表情をのぞかせる。
晩年は、ダイアナ妃に影響を受けボランティア活動に注力。しかしロック歌手と共演した慈善公演はオペラ界からバッシングを受ける。アシスタントだった若い女性との再婚も非難されるなど、厳しい逆風にさらされた。
引退公演で、一部のオペラファンは声の衰えを指摘するが、パバロッティの盟友であるU2のボノは彼を擁護する。彼の歌声はなぜ素晴らしいのかを語ったボノの言葉は、映画に通底するテーマとなっていると同時に、アーティストの在り方についても示唆に富んでいる。
監督/ロン・ハワード
製作/英国・米国、1時間55分
【パヴァロッティ太陽のテノール】輝かしい歌声の秘密
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