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ごめんよフィガロ

文化・科学 | 神奈川新聞 | 2020年7月6日(月) 19:59

書斎の入り口にそっと置いてあったお気に入りのおもちゃ
書斎の入り口にそっと置いてあったお気に入りのおもちゃ

【2020年7月5日紙面掲載】
※川瀬賢太郎、神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者

 このコラムを読んで下さっている方はもうご存じだと思いますが、川瀬家にはフィガロ君という4歳の猫がいる。目に入れても痛くないほどの(注:実際は目に猫の毛が入るととてつもなく痛いです)かわいさで、我々夫婦の生活はフィガロ君を中心に回っていた。そう…少し前までは…。

 先日、川瀬家に第一子が誕生した。もう本当に産まれたてほやほや。

 新型コロナウイルスの影響で両親学級がことごとく中止となり、わからない事だらけの我々夫婦は、どうしても赤ちゃんにかかりきりになってしまう。いつもは「ねぇねぇ遊んで!」と四六時中アピールしてくるフィガロ君も邪魔しないようにと空気を読んでずっとおとなしくしていてくれる。さすがだぞ! フィガロ!

 僕は僕で少しでも時間を見つけて先々の公演の楽譜を読まなければならない。そんな時でさえもフィガロ君は空気を読みまくって邪魔しないようにと静かにしていてくれる。感謝しかないぞ! フィガロ!!

 でも本当はまだまだ遊びたい盛りの4歳のフィガロ君(人間の年齢で言えば32歳ですが…笑)僕が楽譜を読み終え書斎から出ると、彼のお気に入りのおもちゃがそっと部屋の前に置いてありました。フィガロがおもちゃ置き場からくわえて書斎の前まで持ってきたのでした。何げなく遊んでくれとアピールするフィガロ君。本当は寂しかったんだよな。ゴメンよ! フィガロ!!!

 とにもかくにも家族が増えて幸せな僕なのでした。今回のコラムは少し短いですか? …でも赤ちゃんが泣き始めたのでこの辺で今回のコラムはおしまい。

 
 

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