小田原発祥の刺しゅう「タピボン」。創始者の山岸永枝さんが、戦後間もない質素な時代に、残り毛糸や古毛糸から柔らかな風合いの敷物やクッションを作る技法を生み出した。現在は孫にあたる山岸万里子さんが、小田原の自宅教室や県内外のカルチャーセンターで伝えている。
毛糸を通した専用針を布にポツポツと刺すと毛糸のループができ、刺し埋めていくとじゅうたんのような重厚感のある作品が出来上がる。
毛糸のループは切り開いて柔らかい手触りにしたり、高低差を出したりとさまざまな表情が楽しめ、インテリアを彩る一品に。
万里子さんは「力の要らない子どもも楽しめる簡単な技法で、小さく繊細なものから、ギャッペ(手織りの手法で織られるじゅうたん)のような大きく大胆なものまで、思い描いた絵柄で作成できる手法はほかにないのでは」とその魅力を語る。レッスンは初回はコースター、次作はクッションカバーと進めていくのが通例。「簡単ながらもコツがあるので、直接指導する場を、県内にとどまらず全国に広めていけたら」
タピボン手芸:小田原市城山3の1の24。小田原駅西口徒歩6分。レッスンの日程は応相談。電話0465(34)4464。▷ほかにも「よみうりカルチャー横浜」など、複数のカルチャーセンターで展開。
自分好みの刺しゅう タピボン手芸(小田原)
山岸万里子さんの祖母で創始者の山岸永枝さん、伯母の三江子さんの作品 [写真番号:1145476]
山岸万里子さんの祖母で創始者の山岸永枝さん、伯母の三江子さんの作品 [写真番号:1145477]
生徒の作品 [写真番号:1145481]
[写真番号:1145482]
[写真番号:1145483]
山岸万里子さん [写真番号:1145484]