優秀な若手ジャズミュージシャンを発掘して表彰する「第8回ちぐさ賞」のライブ選考会が3日、関内ホール(横浜市中区)で行われ、テナーサックス奏者の中根佑紀(21)が最優秀賞のちぐさ賞に選ばれた=写真。副賞としてアナログレコードとCDが制作され、2022年春に発売される。
中根は名古屋市出身。在学中の早稲田大でモダンジャズ研究会、ハイソサエティ・オーケストラに所属。19年に同オーケストラのジュニアバンドで国際ジャズオーケストラ・フェスティバル「ステラジャム」の最優秀賞を受賞した。
審査委員長でジャズピアニストの今田勝は「21歳と思えぬテクニックと豊かな表現力があって素晴らしいサックス奏者だ。スローなバラッドから速いテンポの表現までフレージングが面白く、スリリングだ」と評した。
中根は「ライブならではのスリリング感がジャズの面白さの一つだと考えているので、今後ライブを聴いていただきたい」とコメントを寄せた。
優秀賞はベースの小西佑果(23、金沢市出身)、審査員特別賞はユーフォニアムの海野百合香(29、横浜市出身)が受賞した。
ちぐさ賞は、現存する日本最古のジャズ喫茶「ちぐさ」(同市中区)を1933年に創業した店主、故吉田衛(まもる)の生誕100周年を記念して、2013年に設立された。日本を拠点に活動しているジャズのボーカリスト、楽器奏者で満35歳以下が対象。