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文化部探検隊 文化部員の体験記です
全国に広がり見せる「花手水」 県内寺社を訪ねてみた

文化 | 神奈川新聞 | 2021年1月12日(火) 19:13

七五三参りでにぎわう11月は、菊やダリアなどを使い色鮮やかな「花手水」を設け参拝者を迎えた

 コロナ禍で迎えた初めてのお正月。初詣は密を避け「新しい参拝様式」でお参りをした人も多いのでは。新型コロナウイルス感染防止のため、口や手を清める手水舎の使用を制限する寺社が増える中、参拝者に少しでも和んでもらおうと、代わりに季節の草花などを飾り付けた「花手水」が全国的に広がりを見せている。県内で取り入れている寺社を訪ねた。

菊花展の展示終了後、菊を寄贈してもらい実現した「菊の手水」(鶴岡八幡宮提供)

 本牧神社(横浜市中区)は、緊急事態宣言が出た昨年4月から感染予防対策で共有するひしゃくや鈴緒などを撤去。5月から手水鉢の水盤に青葉の枝を生け始めた。「昔から『芝(柴)手水』という言葉があり、山頂など水がない場面では、笹(ささ)や松の葉などをこすって手を清めます。それに倣って敷地内のモミジの青葉を添え、地域住民を迎え入れました」と宮司の當麻洋一さんは振り返る。

 七五三参りがピークを迎える11月には、地元企業と協力して境内の手水処を「花手水」に切り替え、参拝客を迎えた。「奉納という形で約1カ月間、毎週花を生けてもらった。お祝いの気持ちもありますが花には清めの意味があり、コロナの収束も願った」と當麻宮司は話す。週末は晴れ着をまとった家族連れが、手水鉢に浮かぶ色とりどりの花に顔をほころばせていた。

梅雨の時季はアジサイを添えた(鶴岡八幡宮提供)

 花を提供した本牧ガーデンセンター(同区)は地元で70年以上続く園芸店で、同神社の氏子でもある。花手水用の花を同センター取締役会長の細野仁さんが仕入れ、デザインは娘の長谷川紀美子さんが担当した。長谷川さんは「神社の水鉢に生けるのは初めてのこと。水位の調整や剣山の数、水に強い花の選定などすべてが手探りだった。代々お世話になっている神社の水鉢を父と2人で清掃していると声を掛けられることも多く、通うのが本当に楽しかった」と振り返る。好評を得た「花手水」は、正月祝いとして小正月の15日まで行う。

7月はハスの花や葉を飾った=鶴岡八幡宮・境内の「旗上弁財天社」(鶴岡八幡宮提供)

 観光客でにぎわう鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)は、昨年6月ごろから手水舎を閉鎖し、不定期で「花手水」を始めた。7月は源平池に咲く紅白のハスの花や葉を添えてSNS(会員制交流サイト)で発信し、話題になった。「浮かべる花や葉は基本的に境内に咲く草花を用いています。11月に境内で行われた菊花展終了後は鎌倉菊花会からの菊の寄贈を受け、大輪の花で飾りました」と担当者。参拝者に少しでも安らかな気持ちで過ごしてもらおうと、随時行う予定だ。

獅子頭のお守りとモミジを浮かべた=鎌倉市二階堂の「鎌倉宮」

 明治天皇が建立した唯一の神社として知られる鎌倉宮(同市二階堂)では、使用を中止した手水舎に同宮のお守り「獅子頭のお守り」を並べている。「災い(悪いもの)を食べ、幸せを招くと言われる。手を合わせに来てくれる人たちのためにできることを考えた。安心してもらいたい」と内侍(ないしのかみ)の小岩智子さんは話した。

父の細野仁さん(写真左)、と娘の長谷川紀美子さん(同右)=同市中区の本牧ガーデン

◇本牧神社 横浜市中区本牧和田19の1。JR根岸駅からバスで三の谷下車3分。電話045(621)7611。

◇鶴岡八幡宮 鎌倉市雪ノ下2の1の31。鎌倉駅徒歩10分。電話0467(22)0315。

◇鎌倉宮 鎌倉市二階堂154。鎌倉駅東口からバスで大塔宮下車すぐ。電話0467(22)0318。

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