身近な場所や世界で起こっている事象に向き合い、見る者の関心を喚起する作品に取り組む二人の現代美術家を紹介する。
川崎市出身の地主(じぬし)麻衣子は、遠く離れた場所でのコミュニケーションや実際に話したり触れたりできない対象への思いなどをテーマにした新作映像インスタレーションを展示。「Lip Wrap/Air Hug/Energy Exchange」は自作の詩を本人が朗読したアニメーション作品で、肉体の間接的な接触を問う。
山口啓介は、20世紀以降に起こった戦争や災害に向き合う10人の画家による絵画プロジェクト「地球・爆」に参加している。F150号(227.3センチ×181.8センチ)という巨大なサイズが基本の同プロジェクトから、山口の作品や共作が迫力いっぱいに並ぶ。東日本大震災の3日後から書き続けている「震災ノート」の一部も紹介する。
横浜市民ギャラリー:22日~10月11日。入場無料。桜木町駅徒歩10分。問い合わせは同ギャラリー、電話045(315)2828。
新・今日の作家展2020 再生の空間
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地主麻衣子「Lip Wrap/Air Hug/Energy Exchange」(2020年、HDビデオ) [写真番号:348377]