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英国のチェリスト、スティーブン・イッサーリス
作曲家たちの思い伝える 2021年1月県立音楽堂に登場

文化 | 神奈川新聞 | 2020年9月18日(金) 18:57

子どもたちに向けて、作曲家の人となりを紹介する本もベストセラーになっている。「偉大な作曲家たちも1人の人間。多くの人に、クラシック音楽に親しんでもらいたいと思っています」=東京都内

 2021年1月、英国のチェリスト、スティーブン・イッサーリスが県立音楽堂(横浜市西区)に登場する。近代のロシア音楽に焦点を当てた、オリジナリティーあふれるプログラム。気心の知れた音楽仲間たちとともに、多彩な曲で聴衆を魅了する。

 楽曲に対する深い洞察と優れた演奏技術で、世界最高のチェリストの1人とも言われるイッサーリス。作曲家の思想や生涯についての研究や、埋もれた楽曲の発掘にも積極的に取り組んでおり、そのプログラミングは常に注目の的だ。

 今回の公演では「ロシアの唄と舞曲と悲歌」をテーマに2日間のコンサートを開催。解説付きの「曲目解題コンサート」や若手チェリスト向けの公開マスタークラスも展開する。

 祖父はロシアで活躍したピアニストで作曲家のユリウス・イッサーリスで、自身も「ロシアの音楽が大好き」と楽しそうに語るイッサーリス。今回の演奏会はショスタコービッチやラフマニノフのほか、カバレフスキー、ロソフスキーらの曲目で構成。スチール弦を張ったチェロで演奏するソロ曲をはじめ、アンソニー・マーウッド(バイオリン)、コニー・シー
(ピアノ)と演奏する三重奏曲などが話題を呼びそうだ。

子どもたちに向けて、作曲家の人となりを紹介する本もベストセラーになっている。「偉大な作曲家たちも1人の人間。多くの人に、クラシック音楽に親しんでもらいたいと思っています」=東京都内

 1日目はショスタコービッチとカバレフスキーのチェロ・ソナタ、ラフマニノフの「悲しみの三重奏曲」を演奏する。「カバレフスキーの作品は演奏される回数は少ないけれど、力強さを持った名曲。ラフマニノフの作品は好き嫌いが分かれる曲ですが、彼の純粋さが伝わる。ぜひ聴いてもらいたいですね」と力を込める。

 2日目の1曲目は祖父がパブロ・カザルスのために作曲した「チェロとピアノのためのバラード」。「温かく、美しい旋律が際立つ作品です」とほほ笑む。後半に披露するロソフスキー「ピアノ三重奏のための幻想的舞曲」とショスタコービッチの「ピアノ三重奏曲」は「ユダヤ」が共通のキーワードだ。「ロソフスキーの楽曲は、ピアノトリオとしては珍しく、ユダヤの伝統的な民族音楽の要素があり、楽しくエネルギッシュな曲。ショスタコービッチの作品は、ユダヤ人の友人を追悼するために作られた悲劇的な大作です」

 自らが表現したいものと旧ソ連当局との葛藤に苦しんだ作曲家とされてきたショスタコービッチだが「近年、研究が進み、政治的な人間というイメージは薄れてきている」とイッサーリス。「彼の作品には、苦しみや怒りだけでなく、美しさ、優しさも込められている。彼の生涯を詳しく知らなくても、曲を聴けば偉大な作曲家であることが理解できると思います」

 これまで何度も来日しているが、日本の聴衆は音楽に対する姿勢が素晴らしい、と語る。「感動を素直に伝えてくれて、心から音楽を愛しているのが分かる。また日本で演奏できるのを楽しみにしています」

◆県立音楽堂でのコンサートは21年1月30・31日。両日とも午後3時開演。全席指定、S席6千円など。チケットはチケットかながわ、電話(0570)015415。※20年9月19日から発売

◆かなっくホールでの曲目解題コンサートは21年1月29日午後6時半開演。全席指定、3千円。チケットは同ホールチケットデスク、電話045(440)1219。
※発売中

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